対談

はじめに


[H=hygge, S=SUNEO]
H:そもそもはじまりのきっかけは?
:『高知の年末は高知のみんなで盛り上げる』という想いがあって、普段一緒にやらない人たちとも一緒にやろうということで、年1回、First Contact(以下FC)というイベントを開催してたんですよ。

H:それが名前を変えてMusiq Lovers(以下ML)になったんやろ?
S:そうですね。FCはHIPHOPに絞っていたんです。でも、もっといろんなジャンルの人とやりたくなって。FCみたいなイベントを、普段使わない会場でやろうと考えたことから始まりました。 

H:MLのネーミングはこだわりがあるがでね?
S:あります。某有名アーティストのプロフィールの中に、『全てのミュージックラバーズに贈る』という言葉があって、いろんなジャンルの音楽を届けるMLは、まさにそのまんまや!ってことでこの名前にしたんです。

非現実的空間


H:それにしても毎回、会場作りがすごいでね。
S:そうっすね。あれは、最初のMLをやる前に、常夏フェスティバル(2008)という野外イベントをやったんですけど、そこで普段やらない会場で、みんなでゼロからイベントを作り上げていくことの楽しさをしったからです。だからMLもみんなで会場を作りこんで…、あの夏の経験がなければ今のMLは無かったかも知れませんね。

H:いまもそうやけど、非現実的空間っていうテーマがあるやん?あれは最初漠然としちょったけど、Vol.1で初めて僕らは体感した気がする。
S:もともと普段一緒にイベントをしていない人たちが集まって、同じ空間を演出していくってことが非現実的な出来事なんですよ。その人たちが、特別な日にするために会場作りをして、来てくれた人たちを驚かせてやろうとか、どうやったら楽しんでもらえるやろうかとか、そういう気持ちで生まれた空間なんですよね。

H:Vol.2からもっと大きい大劇ビル(東映映画館や飲食店が入っていたビル)でやることになったけど、よくあんなところでできたでね?
S:誰もやったことない場所でやりたいと思ってたので、不動産屋さんを探して、これまでのフライヤーとか、紹介された新聞とか持ってって、交渉したんです。それで快諾して下さって開催にいたったんですよ。当時は、会場にもともと備え付けられてたソファとかそのまんまで、それを壊さずやることが条件やったんです。

H:やっぱ柳町ビルよりもっと人に入って欲しかったとか、そういう気持ちもあったわけ?
S:いや、人が入って欲しいとかそういう気持ちはほとんど無かったです。Vol.1がたしか450人くらい来てくれて、当時、それでもモンスターイベントでしたからね。
やっぱ、会場を作る楽しみを憶えてしまったんで、大劇ビルを見たときは、やりたくてしょうがなかったです。

H:毎回、設営のアイデアはみんなで出し合いゆうやろ?最近は僕らもそこに関わることが出てきたけど、あれが特に一体感を感じるんじゃないろうかね。プロに作ってもらうんじゃなく、みんなで一緒に会場を作り上げていくのって、あのサイズじゃありえんし。
S:そうなんですよ。毎回設営イメージについては、3ヶ月前から話がはじまってます。プロが作れば何日かで出来るんでしょうけど、僕らは、全部自分たちだけで作り上げていくことに意義を感じてやってるので、時間と人数でアイデアを出し合って試行錯誤しながら設営をしていくんですよ。だから設営も1ヶ月前から入ってやってますね。

H:担当とか、責任者とか決めてやるがでね?
S:いや、責任もってとか言ったことないですね。やっぱり、自分がやりたいという気持ちがないといいものにならない。みんなそれぞれ仕事を持った大人なんで、やりたくなければ辞めれば良いと思う。遊びって割り切ってるから突っ込んで出来るんだと思います。設営は、回数を重ねることで自然に役割分担ができてきましたね。今はU2K(DJ)やKAT(MC)くんが中心になってます。年齢の壁も越えて繋がっていって、知らなかったことも分かってくるし、そういうのがみんな楽しいんですよ。もちろんぶつかることだってありますけどね。

H:前回(Vol.5)のあの和室、凝っちょったね。あれは誰が考えたの?
S:あの発想はYo-hey(Lighting)くんとSyunpey(DJ)さんですね。畳を入れよう!ってなって、じゃぁ坪庭がいるやろ。窓の外に植物置いて日本庭園みたいにしようや、で、次は机は赤で塗ろうってなって、和紙照明を入れて、壁になんか欲しいねってなって、知り合いの書家に書いてもらってって、どんどんどんどんはまっていって出来たんですよ。出来たときの感動が凄かった。今考えると、あそこは和室しか考えられないです。
やっぱり来てくれた人を驚かせたいし、あそこに行けばなんかあるんじゃないやろかっていう期待をさせたい。ディズニーランドのような場所にしたいんです。

ミュージックラバーズ会場設営
 

LIVE


H:MCが全員出てくるショーケース『ミュージックラバーオールスターズ』はどうしてうはじめたの?
S:あれは、ML始めたときに、1年に1回ラッパーが集まるやったらそこで曲を作ってみたらどうやろうって思ったのがきっかけですね。それで吉岡たく(Musiq Lover All Stars)さんに趣旨を伝えて作ってもらった曲が、今では定番の『Dear Everyone』です。

H:なるほどー。mixiとか見よったらMC陣は何回も集まって練習とかしゆうでね。練習風景をYouTubeにアップしたり。
S:そうなんですよ。MCは自分たちで工夫して、積極的に盛り上げてくれてます。
ああやって、たった1時間のショーケースのために、1ヶ月以上前から何回もミーティングして、あーでもないこーでもないって演出や練習をしていく。それって、会場を作るってことと一緒やと思うんですよ。
その一瞬を最高のモノにするために準備するって当たり前のことのようで、なかなか出来ないですからね。それができているのがMLのすごいところやと思います。

H:そうやね、それぞれが一番力を発揮できるところを盛り上げていけば自然といいモノになるよね。ほんとすごいと思う。でも僕らが一番すごいと思うのはSUNEOの細かさや(笑)。マメな連絡とか段取りに始まって、不動産屋さんから会場周辺への気配りっていう、一番デリケートなところも含め、全部の責任を背負ってやりゆうし。あれは誰にもできんと思う。
S:全体の流れはオーガナイザー(僕)が決めないと進まないですからね。それにこういうイベントって少なからず周りに迷惑をかけるもんだし。だから挨拶回りをしたり周辺の掃除をしたりしてるんですよ。自分たちも気持ちよくやりたいですから。
そうやってみんなをまとめたり、責任やリスクを背負うのが僕の役割だと思ってます。

販促物のこだわり


S:ML始めたときはこんな冊子なるとは思ってなかったです。最初がA5サイズで、そのサイズのフライヤーも当時あまりなかったけど、それでも載せたい想いがぜんぜん載せられなかった。もっと伝えるにはどうしたらいいやろうって考えた結果、冊子になったんです。だからVol.3で12P冊子になって、それが今回は20P。どんどんすごいものになってきてます。

H:デザインする側としても相当たのしいで。これまで、いろんなイベントの販促物を手がけてきたけど、写真とのコラボレーションがあまりなかったしね。MLのフライヤーがきっかけで、写真×デザインというひとつのスタイルができたのはあるかも。
S:そうやったんですね。「みんなで一緒に盛り上がる」ということがテーマだったんで、Vol.3からアーティスト写真も全て撮り下ろすことにしましたよね。そんなことやってるイベントは見たことなかった。あれでみんなの気持ちが一気に同じ方向を向いたんだと思います。

H:Vol.1,2もメインビジュアル作るのに苦労したけど、冊子になってから、撮影場所を決めるところが一番大変やった。高知をアピール出来て、面白いところってのが最初のテーマで、あそこはベタすぎるきないやろとか、電車の中で撮りたい!でもどうやって??なんて思案して。写真を撮ったりデザインするより、僕らとしてはそこが大変やった。まぁそのプロセスがデザインながやけどね。
っていうか、冊子もイベントも凄くなっていきゆうけど、同じようにSUNEOの取扱いも大きくなりゆうでね(笑)
S:今回はそんなことないですよ!って対談やき十分すごいっすね(笑)。でもこのイベントがここまで大きくなったのは、絶対みんなの気持ちが一つになってるからですよ。休みの日とか夜中にみんなで写真取りに行ったりタウン誌に挟み込みをするってなったら、参加者もぜったい盛り上がるでしょ。

H:そうあやね。タウン誌への挟み込みは、いまじゃそんなに珍しくないけど、あの頃はあんま見かけんかったよね。イベント枠に掲載するだけやったし。あれをやることになったき、僕らも相当気合いを入れたもんね。
S:そういう非現実的な要素があるから出演者も自分たちもがんばろうとか、見に来て欲しいとかそういう気持ちになってます。MLはチケットの9割以上は手売りですからね。
H:それすごいでね。だいたいこれまでチケット販売方法を印刷物に載せてなかったのもすごいけど(笑)。

ミュージックラバーオールスターズライブ

これから


H:大劇ビルでやるのって次で5回目ながやけど、今後どうしようってのはある?
S:クラブイベントという形をもちつつ野外とかでもやってきたいですね。今回もいろいろ別のところをあたったんですけど、やっぱりここに戻ってきました。

H
:イベントとしては十分な大きさになったき、前回から言いよったように、質を追及していかないかんがやないろうかね。それはイベントの内容にバリエーションを持たせるってのじゃなくて、会場構成やアーティストのスキルってところでね。
S:そうですね。1200人動員!なんて大声でいってますけど、1200人からカウントしてないだけで実際はもっと来てるんですよ。でも人数にそんなにこだわりはなくて、前回よりもいいモノを、って思いながらやってきた結果そうなっただけなんです。
前回来た人がまた来てくれて、このあいだの方が良かったね、なんて言われるのが一番ショックやき、いつもその時の最高のものを目ざして作ってるんです。
クラブイベントということにこだわっているので、特別新しい企画を始めるわけでも無く、むしろ今のスタイルはあまりくずしたくない。今は僕のモノサシの中でぎりぎりクラブイベントとしてなりたってるんです。その範囲の中でお客さんをあっと言わせたいですね。hyggeのブログに前回いいことかいてくれてましたよ。

H
:あれやろ。『最大であることは重要じゃない、最高であることが重要なんだ。』的なやつ。あのあと『自分たちが一番楽しんでやるって思ってる』かなんか書いたね。
S:まさにそういうことですよ!!

Musiq Lovers #06


H:じゃぁ最後に、今回のMLについて何かあれば言っちゃって下さい!

S
:はっきり言って見所は全部(笑)。特に見所といえば、新曲をひっさげたMusiq Lover All Starsのライブ、そして今回の為に結成された吉岡たくプロディースのSpecial Live Unite [SLOW SOUND SCAPE]は楽しみです。そして、Bell Arabi Belly Danceが送るML史上最大となる14人編成でのBelly Dance。今までにないスケールで踊る美しく力強いダンスは見逃せませんよ。

MLは高知が発信する最高のMusic Movement。ここ高知で出会った仲間と音楽と最高の瞬間を楽しんで下さい!
"Musiq Lovers" is an outburst of the soul!!!!!

hyggeとSUNEO

写真左から/hygge[design-和田]・[photo-ジケイ]、SUNEO

Design/Photo/Vj/Art Director = hygge
偉そうにしてるけど、ただのスタッフです。でしゃばってすんません。
http://hygge.in/

DJ/organizer= SUNEO
■ジャンル/Underground hip hop/Breakbeats/Chill out
2005年春、神奈川県より帰高。高知に帰郷するやいなやその人々を引きつけるカリスマ性を遺憾無く発揮し、自身の CREW[ONE SET]のイベント「TIGER NIGHT」や、自らが主催の「Havanero」「Musiq Lovers」「Lism」等、モンスターイベントを次々と打ち出し、高知のパーティーピープル達から絶大な支持を獲得。いまや高知No.1オーガナイザーとも呼ばれ、彼の起こすムーブメントには、毎回1,000人以上の若者が酔いしれる。
http://havanero.seesaa.net/

■過去参加アーティスト(HAVANERO/TIGER NIGHT/LISM) /THA BLUE HERB/サイプレス上野とロベルト吉野/STERUSS/KEN THE 390/TARO SOUL/ROMANCREW/SONOMI/アルファ/Nujabes/Uyama Hiroto/Dj Ryow/LEVITATORZ/CRADLE/SHIN-SKI/OLIVE OIL/POPY OIL/DJ Kiyo a.k.a DULO/HARFBY/DJ TAIJI/DJ FUL/DJ KENTA/DJ ZORZI/MIDCRONICA/DJ TOKNOW /MU-STARS/Anchorsong/DJ 三木祐司 etc...


スマホ非対応です。ご了承下さい。
MUSIQ LOVERS (C) 2011